熊本地震から生まれた
命を守る片づけ」への想い

防災収納インストラクター
代表 松永りえ

熊本地震から生まれた、命を守る片づけへの想い

たどり着いた「防災収納」の考え方は、私・松永自身の後悔と、過去の災害のたくさんの悲しみ、そして未来に向けて、大切な人々の命を守りたい!という願いから生まれました。

もし、「片付け」という日々の習慣を、そのまま「命を守る備え」にできたら──
これほど簡単で効果的な防災は、他にないと思うのです。

熊本地震が突きつけた「間違った収納」

■ 熊本地震で露呈した、整理収納アドバイザーとしての「過ち」

2016年、熊本地震に襲われた時、整理収納アドバイザーとして整えているつもりだったわが家でさえ、テレビは倒れ、ペンダントライトは割れて落ち、趣味の雑貨は粉々になりました。適当に備えていたため、ほぼ役に立たなかった防災リュックと、たった6本の水の備蓄。小さな子どもたちを抱えて車中泊をしながら、「私は今までなにをしていたのだろう…」と情けなさに涙したあの日を、今でも鮮明に覚えています。

タイミングが悪ければ、上から落ちてきた陶器の破片で子どもが大怪我をしていたかもしれない…
水をもっと備えていれば、不安はもっと少なくて済んだのでは…

当時の私は、「見た目」や「機能性」を重視した収納を目指してアドバイスしていました。しかし、本当に大切なのは「安全性」だと痛感しました。当時のお客様や、私の発信を見てくださってた方には本当に申し訳なく、自信をなくして発信できない時もありました。

見た目がどんなに素敵なお家でも、命を守れない家では意味がないのです。「片づけ=防災」です。片づけのいちばんの土台は「安全」にほかなりません。

繰り返される悲劇と「片付け」の使命

■ 繰り返される悲劇と、「片付け」が命を救うという真実

阪神淡路大震災をはじめ、日本の直下型地震(陸地が震源)で直接亡くなった方の多くは「圧死・窒息死」で、全体の7割にものぼります。家屋の倒壊、倒れた家具の下敷き、閉じ込めなどが原因です。もし、正しい配置や片付けでをしていれば、助かった命があったのでは…と思わずにはいられないのです。

災害が起こる度に繰り返すこの問題を変えたい。そう強く願い、災害があっても生き抜いて暮らしをつなぐ収納、「防災収納」の必要性を広める活動を始めました。

“正しい”片づけによって、家の中の危険を減らすことができ、備蓄のためのスペースも生まれます。普段の何気ない片づけが命を救い、その先にある備蓄が命をつなぐのです。準備次第でストレスの少ない避難生活を送り、自分の対策次第で助かる可能性が高まります。
ただ、これは災害前にしかできません。次の大きな災害が来る前に、一人でも多くの人に伝えて行動してほしいのです。

<参考資料>
阪神淡路大震災:一般社団法人兵庫県医師会「阪神淡路大震災による人身被害の実態(人口動態統計による)」
熊本地震:奈良県「平成29年奈良県防災会議 資料3」
能登半島地震:NHK「能登半島地震 なくなった人の死因(暫定値) 2024年1月30日時点

10年の活動と、専門講座への想い

■ 10年の活動と、防災収納インストラクターとしての覚悟

熊本地震からもうすぐ10年。この10年間は、私にとって「災害があっても、必ず生きて、暮らしをつなぐ!」という収納の必要性を知ってもらうために、とにかく学んで、伝えるという、準備と行動の期間でした。「防災=命」なので、正直、かなりの準備と覚悟が必要だったのですが…この10年で培った防災のノウハウと実績が、「防災収納メソッド」を支える重要な土台になっています。

  • 防災知識の基盤強化
    ・知識の土台:防災士、防災共育管理士認定講師など、10種類の防災資格を取得。
    ・指導領域の拡大:家の中の環境だけでなく、備蓄食、子ども、ペット、防災キャンプなど、多角的な視点でアドバイスできるノウハウを習得しました。
  • 片付け・指導力の深化
    ・防災収納の問題解決力:思考整理の方眼ノートトレーナー資格を取得。さらに、大学で専門知識を学び(現在進行形です)、感情論ではない論理的な片付けスキルを防災に応用し、片付けが苦手な方にも再現できる内容を考えました。
  • 実践と経験
    ・指導経験:現在も年間1,500名以上・トータル1万人以上へ防災収納講座を開催し、今も経験を重ねています。
    ・社会的な影響力:4冊の書籍出版、SNS(Instagramフォロワーは7.6万人)で発信を継続。「0を1にする!」をモットーに、防災へのハードルを低くし、また全国のニーズに応えるべく活動しています。

宮城県石巻市 大川小学校で受け取った「希望」

2024年に宮城県石巻市の大川小学校を訪れた際、遺族でもある語り部さんが言われた、忘れられない言葉があります。

「防災とは希望であり、だれも死なない未来をつくること。過去の悲しみを未来へ生かすことなんです」

被害の甚大だった大川小学校は、ものすごく悲しく、涙が止まらない場所でしたが、その言葉が一筋の光に思えたのです。初めて「防災」がポジティブなものに思えたし、「防災=希望」なら、私にもやるべきことがある。そして、災害時に家の中で亡くなる人をゼロにしたい!という思いが強くなり、私の活動の目標になりました。

これから増えていく防災収納インストラクターの仲間が、あなたの暮らしをサポートし、あなたが愛する人、大切な暮らしを災害から守り抜くための、一助になりますように。

あなたと大切な人が、無事に災害を乗り越えられるよう、心から願っています

私、防災収納インストラクター・松永りえが、熊本地震の教訓と長年の片付けサポートを体系化した集大成が、2025年8月6日に扶桑社より出版された4冊目の著書『地震に強い収納のきほん』です。

本書は、「家の中で命を落とす人をゼロにしたい」という想いとともに、防災収納の具体的な実例をたくさんの写真で紹介しています。さらに、実践するためのワークなども収録しています。ぜひ、手に取っていただき、暮らしで活用していただけますと幸いです。

松永りえ

Laughing Home代表
JCDP認定分科会 日本災害連携協会つなぐ 理事
日本防災共育協会 熊本支部長

防災収納インストラクター
(セミナー講師/著者)
1983年 熊本生まれ熊本育ち
熊本大学卒業
著書4冊/雑誌掲載90誌以上/二児の母

<所有資格など>

・整理収納コンサルタント
・整理収納アドバイザー1級
・防災士
・防災共育管理士 認定講師
・安全環境収納アドバイザー(講師)
・備蓄防災食調理アドバイザー(講師)
・防災子供管理アドバイザー(講師)
・動物防災管理アドバイザー(講師)

・防災シニア・ディスエイブルドアドバイザー(講師)
・災害共育支援コーディネーター
・防災キャンプアドバイザー
・方眼ノートトレーナー
・10min FOCUS Mappingトレーナー
・生前整理アドバイザー2級
・くまもと女性防災リーダー研修修了
・診療放射線技師

<連載中>

・サントリー「ちょ備蓄」連載
・読売新聞「松永りえのもしもグッズ」連載
・リンネル webコラム など

<経歴>

病院勤務時代から続けていた趣味のSNS発信をきっかけに「無印良品マニアのムジッコ」として書籍を出版、2015年に整理収納コンサルタントとして起業。しかし、2016年4月の熊本地震の際に、自宅のテレビは倒れ、天井のライトは割れ、命の危険を感じました。(整理収納アドバイザーなのに…)「安全に片付けないと意味がない!」と痛感し、防災士、防災共育管理士認定講師などの防災の資格を取得。現在は「災害に強い収納(防災収納)」を広めるために、セミナー、書籍、コラム、テレビ、雑誌など、幅広く活動している。

目標は、災害時に家の中で亡くなる人をゼロにすること!
「大切な人を守りたい!」そう願う全ての人をサポートします。。

著書は4冊。雑誌掲載90誌以上。収納や時短ワザ、防災をテーマに10年以上綴っているブログ「良品生活」は月間最高150万PV、Instagramのフォロワーは現在7.6万人を超える。